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柳澤 宏司; 曽野 浩樹
JAERI-Tech 2003-057, 39 Pages, 2003/06
定常臨界実験装置(STACY)の次期実験炉心構成の核的安全設計を検討するために、6%濃縮硝酸ウラニル溶液を燃料とした80cm直径円筒炉心の核特性を計算解析によって評価した。本解析では、中性子断面積データとして最新の核データライブラリJENDL-3.3を使用した。SRACコードシステムの拡散コードCITATIONと連続エネルギーモンテカルロコードMVPを用いて中性子拡散及び輸送計算を行った。ウラン濃度(最大500gU/l),遊離硝酸濃度(0~8mol/l),ガドリニウム及びホウ素の可溶性中性子毒物の濃度をパラメータとして炉心の臨界液位を得た。評価の結果、すべての臨界炉心はSTACYの運転に要求される過剰反応度,反応度添加率,安全棒による停止余裕に関する安全基準に適合することが確認された。
麻生 智一; 寺田 敦彦*; 神永 雅紀; 日野 竜太郎
可視化情報学会誌, 21(Suppl.2), p.119 - 122, 2001/09
原研とKEKが共同で進めている大強度陽子加速器計画において中枢となる中性子散乱実験施設では、中性子源である核破砕ターゲットシステムに設置する冷減速材は中性子性能を左右する極めて重要な機器である。冷減速材の工学設計では、液体水素を用いた減速材システムの重要課題である温度上昇の抑制を実現するために、容器内の温度分布を精度良く予測することが不可欠である。そこで、減速材の扁平構造モデル及び円筒構造モデルを用いて、入口管からの衝突噴流に注目した可視化実験及び熱伝達率測定を実施した。併せて、各種の乱流モデルを用いた解析を行い、円筒構造モデルについては、3次の非線形モデルによる解析が乱流エネルギー分布及び熱伝達率ともにある程度再現することを確認した。
武山 友憲; 千葉 雅昭; 磯崎 太*; 雨澤 博男; 板橋 行夫; 菊地 泰二; 小田部 芳清*; 平田 雄二*; 高 勇; 大場 敏弘
JAERI-Tech 2001-024, 32 Pages, 2001/03
中性子スペクトル調整型キャプセルの製作にあたり、試料に高速中性子のみを照射する目的で、熱中性子吸収材であるカドミウムのアルミニウム被覆密封薄肉円筒を製作した。核設計、熱設計上からの要求は、カドミウムの肉厚5.5mm,内径23mm,全長750mm,アルミニウム被覆肉厚0.7mmであり、カドミウムの表面に酸化膜があってはならない、アルミニウム被覆は全面においてカドミウムと密着していることであった。この仕様を満足するため鋳造によって製作した。酸化を防止するためとカドミウムは特定化学物質であるため、真空溶液鋳造装置を製作して鋳造を行った。
Zhang, Y.*; 武田 哲明; 稲葉 良知
JAERI-Tech 2000-065, 109 Pages, 2000/11
HTTRの圧力容器-冷却パネル空間の熱伝達特性を調べるため、一面が加熱された同心二重円筒容器内の熱放射を伴う自然対流に関する実験を行った。実験では二重円筒の環状流路幅を基準としたRayleigh数を5.610Ra1.0410に設定した。熱放射を伴う自然対流熱伝達率をRa数、容器のアスペクト比、及び加熱・冷却面温度の関数として求めた。本試験装置のNu数はNu=で近似することができた。また、熱流体解析コード(Fluent)を用いて数値解析を行った結果、装置各部の温度分布の解析結果は実験と一致し、熱移動現象を再現することかできた。
小野寺 清二; 曽野 浩樹; 広瀬 秀幸; 谷野 秀一; 長澤 誠*; 村上 清信; 桜庭 耕一; 宮内 正勝; 山根 祐一; 大野 秋男
JAERI-Tech 2000-013, p.57 - 0, 2000/03
燃料サイクル安全工学研究施設(NUCEF)の定常臨界実験装置STACYでは、平成10年度後半(10月~2月)に、直径約80cm、高さ約150cmの円筒型炉心タンクを用いた臨界実験を、計41回行った。実験では、炉心タンクの周囲に保温材(ヒータ付)を取付け、おもに溶液燃料昇温時の反応度効果を測定した。本書は、これらの実験における運転記録として、燃料組成の経時変化、並びに各運転毎の反応度添加量、臨界量、炉出力等の運転管理データをまとめたものである。燃料管理については、燃料貯槽量及び燃料組成の変化傾向を直線でフィティングして内挿補間し、その変化量を定量的に把握できた。また運転管理データのうち、実験時における液位反応度測定値は、実験解析から求められた臨界液位-液位反応度フィティング式にほぼ一致した。
曽野 浩樹; 三好 慶典; 大野 秋男
JAERI-Tech 98-016, 88 Pages, 1998/05
燃料サイクル安全工学研究施設NUCEFの定常臨界実験装置STACYでは、直径800mmの円筒タンクにおいて、ウラン濃縮度10wt%のウラン硝酸水溶液燃料を用いた一連の臨界実験を計画している。これらの臨界実験では、ウラン濃度及び燃料温度を実験パラメータとして、臨界液位及び温度反応度係数の測定を主な目的とする。そこで、ウラン濃度調整のための溶液燃料希釈計画の見通し、及び燃料温度上昇時の反応度効果等を把握するため、臨界実験の予備解析を行った。予備解析で求められた炉心パラメータの簡易評価式は、詳細計算の結果と比較しても0.1~3.5%の近似精度であり、十分な精度で実験計画及び運転管理に供することができる。また、温度反応度係数が約3.85cent/Cと見積もられた。
児島 慶造; 後藤 博幸; 福田 好博*; 三林 健次郎*; 正木 敏夫; 小林 洋昭; 浅野 博之*
PNC TN8410 98-041, 185 Pages, 1998/02
高性能溶融炉の一環として、1996年6月から7月にかけて円筒電極直接通電型溶融炉工学試験装置(JCEM工学試験装置)の第9回試験(JCEM-E9試験)を実施した。本試験では、白金族元素を含む模擬廃液(高模擬度廃液)を用い、JCEM工学試験装置における白金族元素が運転に及ぼす影響について評価を行った。その他、電極侵食量、固化ガラスの品質等、基本的な運転特性についても併せて評価を行った。JCEM工学試験装置は主要炉体を金属製電極および耐火レンガで構成したジュール加熱型溶融炉であり、溶融ガラス中に挿入した内部電極と外部電極間で通電してガラスを加熱するものである。外部電極は補助加熱炉の発熱体により加熱することが可能である。補助加熱炉は主に断熱材で構成され、金属製のケーシングで覆ったものである。本装置の溶融表面積は0.35㎡で、TVF溶融炉0.66㎡の約2分の1の規模である。本試験では、合計で13バッチのガラス製造運転を行い、3663㎏のガラスを製造した。試験の結果、JCEM工学試験装置の高模擬度廃液での処理能力は、ガラス製造速度で4.205.60㎏/hにあると判断され、低模擬度廃液を用いたJCEM-E8試験での結果よりも20%以上低い値であることが確認された。これは、溶融ガラス中の白金族元素の濃度分布の差による電流の集中が主な原因と考えられた。白金族元素の抜き出し性については、バッチごとの収支、およびドレンアウト後の炉内残留ガラスの観察より判断して良好な結果を得た。製造されたガラスの品質についてもTVF標準ガラスと比較しても有意な差はみられなかった。
日野 竜太郎; 会田 秀樹; 関田 健司; 羽賀 勝洋; 岩田 友夫*
JAERI-Research 97-064, 48 Pages, 1997/09
原研で建設中のHTTRに接続することを目的とした水素製造プロセスの設計検討及び研究開発を進めている。このうち高温水蒸気電解による水素製造法について、これまでに実用的な12セル構造の円筒型電解要素を用いて実験室規模の試験を行い、950Cにおいて単位電解面積当たり約44Nml/cmhの速度で水素を発生させることに成功するとともに、電解試験手順などのノウハウと運転経験を蓄積した。その後、水素製造能力と耐久性の向上を目指し、金属電極支持方式の平板型電解要素を試作し、予備試験では950Cで約33.6Nml/cmhの速度で水素を連続的に発生させることができた。本報告では、上記試験の代表的な結果のほか、他機関で実施された高温水蒸気電解試験結果及びHTTR接続のために必要なR&Dについて述べる。
村松 一弘; 村上 弘幸*; 東田 明宏*; 柳澤 一郎*
計算工学講演会論文集, 2(1), p.113 - 116, 1997/05
大規模な計算格子を効率よく生成できる並列計算機対応の汎用構造格子生成システムを開発した。本システムは、繁雑な格子生成がGUIにより視覚的かつ効率的に行うことができる。GUIはMotifベースで開発しているため、任意のUNIX-WSで動作可能である。格子としては、デカルト・円筒座標、及びBFC座標を扱うことができる。BFC座標では、代数的補間法と偏微分方程式法による内部格子生成が選択でき、格子のスムージングが可能である。偏微分方程式法の計算部分は、一般に負荷が大きいため並列計算機に配置し、分散処理を行うことが可能である。また出力される格子データは、解析コードが並列計算機で動作する際の負荷分散のための領域分割に対応している。
曽野 浩樹; 小野寺 清二; 広瀬 秀幸; 高月 幸男*; 児玉 達也*; 大野 秋男; 桜庭 耕一; 井沢 直樹; 外池 幸太郎; 馬野 琢也*; et al.
JAERI-Tech 97-005, 107 Pages, 1997/03
日本原子力研究所燃料サイクル安全工学研究施設NUCEFの定常臨界実験装置STACYは、600円筒炉心において10%濃縮ウラン溶液燃料を用い、平成7年2月23日に初臨界を達成した。その後燃料のウラン濃度を初期濃度310gU/lから225.5gU/lまで段階的に変化させ、水反射体有り及び裸の2体系において臨界実験を行った。本書は、初回臨界以降平成7年に実施した運転番号R0001からR0056の計56回のSTACYの運転について燃料希釈、燃料サンプリング及びSTACYの運転管理に関するデータをまとめたものである。
川崎 信史; 笠原 直人
PNC TN9410 96-294, 47 Pages, 1996/07
高速炉の主要構造物としては原子炉容器,配管,熱交換器,ノズル等などが挙げられる。高温構造設計基準では,これらの構造物の構造健全性維持を目的として,1次応力,ひずみ,クリープ疲労損傷の制限を設けている。特に高速炉のような高温で繰返し荷重(熱過渡)を受ける低圧の構造物においては,クリープ疲労損傷が構造物の支配的な破損形態となり,設計成立範囲を限定する要因となっている。本研究では,一般化弾性追従モデルを採用したクリープ疲労損傷評価高度化案を使用し,円筒構造物の強度評価を行った。さらに,熱過渡強度試験より得られた円筒構造物試験データと強度評価より得られた損傷値の比較を行い,もんじゅの方法と高度化案の評価精度について検討した。その結果,以下の知見を得た。1.累積疲労損傷係数Dfは,円筒構造物において高度化案の方がもんじゅの方法より低目の損傷値を示した。(ただし,弾性追従が大きい構造不連続部では高度化案が高目の損傷値となった。)2.累積クリープ損傷係数Dcも,高度化案の方が低目の損傷値を示す。(構造不連続部を持つ円筒構造STF-3で約0.7倍,構造不連続部を持たない円筒構造STF-10で約0.1倍)3.STF-3のき裂未発生部には,もんじゅの方法では制限損傷値を超えている部位が存在するが,高度化案では制限値内の評価であり,高度化案ではより正確なクリープ疲労損傷評価ができる。上記の結果から,高度化案はもんじゅの方法と比較してDf,Dc共により実験結果に近い損傷値を予測した。この損傷評価精度の向上により,設計成立範囲の拡大の見通しを得ることができた。
野上 嘉能; 小幡 真一; 上村 勝一郎
PNC TN8410 96-218, 216 Pages, 1996/07
(目的と概要)FBR燃料用中空ペレット製造技術開発課題の一つに中空コアロッド材料の長寿命化がある。本報告書は、成形時における中空コアロッドの摩耗形態を模擬した試験機(ピンオンディスク式摩耗試験機)を用いて、試験片の加圧力、MOX圧粉体模擬材の硬さを因子として、中空コアロッド候補材料の耐摩耗性の比較と実用上の性能基準との比較評価を行った結果に関するものである。(結果)(1)中空コアロッド候補材料の寸法減量から見た耐摩耗性の優劣は、次の通り。(劣)SKH51GH880RAF1≒GA30(優)なお期待値を満足するのは、GA30-溶融シリカ-30kgf/cm2の条件のみであった。(2)中空コアロッド候補材料の表面粗さから見た耐摩 耗性の優劣は、次の通り。(劣)GH880RSKH51GA30≒1(優)なお全ての条件で期待値を満足した。(3)面圧が高いほど、またディスクが固い方が、ピンの寸法減量(換算値)が多い。(4)もんじゅ取替燃料製造実績から、金型寿命は20ロット程度(成形回数42万回、摺動距離8,400mに相当)であれば十分であると思われるこの条件を満足するのは、AF1-溶融シリカ-70kgf/cm2及び30kgf/cm2、AF1-カーボンセラミックス-110kgf/cm2、GA30-溶融シリカ-30kgf/cm2、GA30-カーボンセラミックス-110kgf/cm2、GH880R-溶融シリカ-30kgf/cm2であった。本報告書は、動力炉・核燃料開発事業団が住友金属テクノロジー株式会社に委託して実施した研究の成果を元に、本試験に至る経緯、試験の評価基準、動力炉・核燃料開発事業団としての考察、まとめ及び今後の課題について加筆したものである。
月森 和之
PNC TN9410 95-042, 313 Pages, 1995/02
高速増殖炉(FBR)の機器や配管は基本的に薄肉構造であるため、地震時等の座屈の防止に対する配慮が重要となる。そこで、昭和63年度からFBR機器構造設計の安全裕度の適正化を図り、設計の合理化を実現することを目的として、基本的な構造モデルである薄肉円筒殻のせん断・曲げ座屈に関する研究開発が展開され、広範囲な形状および材質の構造物に適用しうる解析に基づく座屈評価式が提案された。本報告は、この延長上に位置づけられるもので、座屈評価式の高度化を図るために前述の評価式では考慮されていないせん断-曲げ相互作用の影響について解析的に検討・評価した結果についてまとめたものである。せん断-曲げ相互作用の影響の検討は、次の3つの観点から実施した。(1)主応力差等の応力指標の最大値と発生位置に対するせん断荷重と曲げモーメントの比率の影響。(2)弾性座屈固有値解析によるせん断支配型座屈と曲げ支配型座屈の遷移領域でのせん断-曲げ相互作用の影響。(3)弾塑性域では,塑性ポテンシャルを介して、せん断応力と直応力が従属関係にあることから、塑性の進展に起因するせん断ー曲げ相互作用の理論的評価手法の検討。検討の結果、(1)純せん断力、純曲げモーメントそれぞれ単独で発生する主応力差および相当応力の最大値と発生位置は、せん断力と曲げモーメントを重畳させた場合も変わらない。(2)せん断支配型座屈と曲げ支配型座屈の遷移領域でのせん断ー曲げ相互作用は弾性の場合も若干存在するが、弾塑性の場合は塑性に起因した相互作用が卓越する。(3)既存のy係数を包含する、塑性の進展に起因するせん断-曲げ相互作用の理論的手法を提案した。さらに、試験データおよび弾塑性詳細解析との比較から、この方法によって、せん断支配型から曲げ支配型への遷移領域を合理的に評価できることを確認した。上の結果から、解析的にせん断-曲げ相互作用の影響を評価し、既存の座屈評価式を高度化できる見通しが得られた。
井岡 郁夫; 加治 芳行; 照沼 勲*; 根小屋 真一; 宮本 喜晟
JAERI-Data/Code 94-010, 60 Pages, 1994/09
2次冷却系減圧事故時における中間熱交換器(IHX)伝熱管のクリープ座屈時間の評価方法を確証するため、IHX伝熱管を模擬したハステロイXR製の厚肉円筒試験体を用いて、ヘリウムガス中950Cで外圧によるクリープ座屈試験を行い、試験結果と有限要素構造解析コード「ABAQUS」による解析結果を比較した。伝熱管の座屈挙動及び座屈時間に関して、試験結果と解析結果は比較的よく一致し、評価方法の妥当性を検証した。また、座屈後試験片の供用後検査により、引張応力の発生する試験片外側表面に多数の微細な亀裂が確認されたが、その亀裂は試験片を貫通しておらず、伝熱管が座屈しても圧力境界としての健全性が保たれることを確認した。
五十嵐 寛; 小林 洋昭; 正木 敏夫; 野崎 昇一*; 河村 和廣; 米谷 雅之; 寺田 明彦
PNC TN8440 94-028, 173 Pages, 1994/06
本報告書は、環境技術開発部、環境技術第一開発室において平成5年度に実施された主な技術開発や試験成果についてまとめたものである。(1)溶融技術高度化試験・円筒電極直接通電型溶融炉(JCEM)技術開発として工学試験装置を用いた模擬高レベル廃液の供給試験を実施し、JCEMの通電特性、原料処理特性を把握した。・ガラス溶融炉設計手法の体系化及び運転支援のための溶融炉設計システムの概念検討を実施するとともに、システムの中核となる熱流動解析コードの検証を行った。・モックアップ2号溶融炉を用いた遠隔解体試験を実施した。・炉内検査試験装置の製作を完了し、基本性能評価試験を実施した。・コールドクルーシブル溶融技術の廃棄物処理への適用性を評価するため、金属やガラスを溶融する基礎試験を実施し、溶融特性を把握した。耐蝕性を考慮したインコネル690製の炉を製作した。・ガラス固化技術開発施設の運転保全、支援及び外部期間からの情報提供依頼に対して技術情報の円滑な利用を図るため、廃棄物研究開発データベースシステムの改良を行うとともにデータの入力を実施した。(2)高レベル廃棄物高減容処理技術開発・高レベル廃液中の沈澱物の諸物性を把握するための試験を実施した。・模擬廃液から電解法で白金族元素であるPdとRuを分離する試験を行い、定量的
榎枝 幹男; 佐藤 聡; 倉沢 利昌; 高津 英幸
Proceedings of 15th IEEE/NPSS Symposium on Fusion Engineering, p.282 - 285, 1993/00
ITER増殖ブランケットとして、日本はペブル充填多層ブランケットを提案している。この型のブランケットの設計においては、増殖材,増倍材充填層の有効熱伝導度は重要不可欠な設計データの一つである。本研究では、実材料を用いて充填層有効熱伝導度の測定を行った。測定は、実材料である酸化リチウム,ベリリウムの1mm微小球約500ccを、外部加熱中心冷却式同筒型測定セルに充填し、ヘリウムガスを封入して行った。測定した結果、酸化リチウムについては、温度範囲約200C~650Cで約0.9W/mKの値が得られた。ベリリウムについても、温度範囲200C~450Cで既存の予測値と整合性のあるデータが得られ、ブランケット設計に必要不可欠な重要データを得ることができた。
月森 和之
PNC TN9410 91-393, 152 Pages, 1992/12
実際のシェル構造では何らかの形状不整が存在する。構造の信頼性を確保するためには形状不整を合理的に押さえる必要がある。液体を内包する円筒シェル構造の動的座屈問題について形状不整の影響を検討した例はない。本研究は周方向形状不整を有する不完全円筒シェルの動的座屈問題の解析に関するものである。まず、変分原理に基づき、動的な流体-構造連成、周方向と軸方向のモード連成および周方向形状不整を考慮した動的座屈問題を解くために基礎方程式を導いた。つぎに、これらに有限要素法を適用し、マトリックス形の方程式を導き解析プログラムを作成した。最後にいくつかの基本的な例題を通して形状不整の影響を検討した。その結果、完全円筒を仮定した解析では現われない不安定領域を促えるとともに固有振動数の変化等についても確認された。なお、本研究は筆者が、1990年9月から1991年8月にかけて米国ノースウエスタン大学に客員研究員として滞在中にW. K. Liu教授のもとで行ったものである。
栗原 良一; 植田 脩三
圧力技術, 24(5), p.254 - 263, 1986/00
高温ガス炉の設計に資することを目的とし、円筒試験体の外表面に人工欠陥を加工して、内圧クリープによる変形及び破壊挙動を調べた。本報では、ハステロイX製の円筒試験体を使用し、900Cの温度下で内圧を負荷した実験結果について考察を行った。また、汎用有限要素法プログラムADINAを用いて、切欠き付円筒試験体モデルのき裂が進まないと考えられるクリープ初期の変形について数値解析を行った。試験の結果、クリープ破断時間は切欠きの長さとともに減少することがわかった。また、電気抵抗法によるき裂進展測定法が900Cの温度下でも有効であることがわかった。さらに、ADINAを用いて数値解析を行った結果、クリープ初期の変形及び切欠き周辺の応力分布を求めることができた。
椎名 保顕; 藤村 薫
JAERI-M 84-201, 29 Pages, 1984/11
多目的高温ガス炉の強制対流冷却そう失事故時の炉心内伝熱流動特性を模擬する目的で炉心内逆流実験を行った。炉心内多チャンネル流れを2チャンネルで模擬し、自然対流、および混合対流時の壁温分布、循環流量、流体内温度分布等の測定を行った。その結果、自然対流流量とグラスホフ数の関係、混合対流時の壁温・流量特性などが得られた。
津久井 公平*; 山本 忠利; 大塚 徳勝*
Journal of Nuclear Science and Technology, 20(4), p.310 - 316, 1983/00
被引用回数:0 パーセンタイル:0.02(Nuclear Science & Technology)ブルーセロファン線量計を用いて、Krを充?した円筒容器内の線量測定を行った。特に、線量率に及ぼすKrの圧力、容器の大きさ、ならびに容器の内壁材の影響を調べるとともに、容器内の線量率分布について検討を行った。使用したKr線源の量は300Ciであり、その放射能濃度は35.9mCi/ccである。容器内の線量率はKrの圧力に比例するとともに、容器が大きいほど、また容器の内壁材の原子番号が大きいほど高いことを確かめた。容器内における線量率の最低値は最高値の75%であり、線量率の均一性はかなり良好であった。さらに、Krの圧力に対する線量率の関係は、実験値、計算値ともに比較的よく一致した。以上の結果を基にして、内壁に鉛シートをライニングした510mm171mmlの容器に、Kを760Torrの圧力で充填した場合、容器中心における線量率は4.810rad/hとなる。